誰かの 社交ダンス愛 に触れる時
私はどちらかというと周りを気にせず自分の踊りに集中できるタイプです。 社交ダンス愛 は強い方ですが良い意味でも悪い意味でも周りが見えません。
そんな私ですが、自分以外の人のダンスを見る時は踊っている人たちに期待することが一つだけあります。
それは「踊っている人から溢れるダンス愛」です。
プロアマベテラン初心者、老若男女問わず私が人の踊りに求めているものは「踊りの上手さ」ではありません。その人がダンスが大好きだという気持ちを踊りの中に見たいのです。誰かの踊りを見て、そこにダンス愛が見えたら私は本当に幸せな気持ちになります。
技術はなくてもいい。ただ楽しそうに踊っている人が好き。笑顔じゃないダンサーは別に見たくないのです。
最近、日常の中でほんの些細な一瞬の出来事ですがとても幸せな気持ちになった出来事がありました。
毎朝私は子供たちを保育園に預けにいきます。大きな通りの横断歩道で信号待ちをしていました。周りには行き交う朝のサラリーマンたちが大勢います。
前方の交番の前あたりで1人の中年サラリーマン男性が徐にタンゴの「バックコルテ」をはじめました。
本当に一瞬です。左足後退からたったの4歩。 S QQS!
人目もはばからず思いっきり派手に!朝の人混みの中でバックコルテです💦そして最後のQQSで右足を左足に元気にパン!とクローズしてそのまま普通に歩いて仕事に向かっていきました。
一瞬の出来事だったのに目に焼き付いて離れない光景です。
彼が勢いよく最終歩をクローズした姿が、まるで「よしっ!」と仕事にいくぞと決心したかのように見えました。あのサラリーマンは間違いなくダンスを愛してくれている!とその一瞬のバックコルテの中に彼のダンス愛を感じ嬉しくなりました。
あの光景が目に焼き付いたまま、毎日同じような朝は続いていきます。私は変わらない毎朝の変わらないあの場所で毎朝期待をしてしまうのです。
またあのサラリーマンが交番の前で気合のバックコルテをしてくれる日を…