社交ダンス の本質
社交ダンス とは『2人で躍るダンス』です。
相手がいるからこその楽しさや奥深さもあれば、うまくいかないこと不満に思うこともたくさんあるのが 社交ダンス です。
子供の頃から長年 社交ダンス を踊っていますが、ストイックで我が強い私にとっては上手くいかないのを相手のせいにしてしまったり、自分の理想に相手が応えてくれずにいるとコネクションなどにおいて相手と関わるのをやめ、自分ひとりでとにかく上手く踊れればそれでいい。そう思って長年自分を磨き続ける努力をしてきたのは事実です。
競技選手時代のモットー
現役選手のころ、年に競技会がいくつもありました。私は現役時代、試合で踊る時に1番大事にしてきたのは『音に対してクリアに動くこと』です。
とにかく音楽にダンスがピッタリ合って踊れていることが大事。音が遅れるなんて審査の対象外。そのくらい極端に思っていました。それもあって、相手に合わせることで曲に遅れるくらいなら、リードを聞かずに自分で音にピッタリはまるように動けばいい。そう思って実践していました。
今の自分に言わせたら昔の自分は『相当残念なパートナー』です。自分が男だったら絶対組みたくないと思います(笑)
そうです。現役の間ずっと、私の意識の中には相手のリードを待つ感覚というものなど全くなかったんです。
自分1人で立てるべきだ、自分1人でも踊れるべきだ。ずっとそう信じてシャドーをしまくってきました。
おかげで自立した女子にはなれましたが、パートナーと一緒に踊る気持ちのある女子からはどんどん遠ざかっていきました。
シャドーマニアを始めたきっかけ
ここまでのお話をすると、さすがシャドーマニアの先生だな^_^と思われるかもしれません。
たしかにYouTubeの動画の中でも、シャドーマニア公式サイトの中でも私はシャドーの大切さを伝えています。シャドーでしっかり自分をコントロールしながら踊らなければいけませんよ。相手を気にしてる場合じゃないですよ。自分に全集中ですよ!そんなことばかり言ってきたかもしれません。
しかし、シャドーマニアのサイトを作って動画でレクチャーし始めた時、私の中には『自分さえ良ければいい』という気持ちで踊るつもりは全くありませんでした。
現役を引退したあと、いまのパートナーとカップルになり2人のダンスをゼロから作ってきたのですが、その中で基本的なカップルダンスの仕組みともいえる骨盤や時間差の使い方、システムの部分を西島からたたきこまれたからです。
最初は半信半疑で反発しながら話をきいて実践してましたが、2人のダンスの基本的なシステムが合うようになってくると、信じられないくらい相手のリードを精密に聞けるようになり、そのリードにフォローするために必要な運動が何なのか分かるようになりました。
社交ダンス の女子に求められるものとは
社交ダンス の特にラテンを踊る女子に求められることだと思います。
それはリードを待たずに自立して踊ることではなく、リードを待って音に遅れることでもありません。
『リードに素早く反応すること』
これが何より大事なんだと思うようになりました。もっと具体的に言うと、『自分の身体の運動を止めずにリードが来るのを感じて待つ。そしてリードを感じたら瞬時に反応し、フォローのために必要な運動を起こす』この一連のチームワークです。
優れた女子というのは、リードを待つことができ、リードが来たらすぐにそれに反応して自分の運動を始められる女子のことだと思っています。
このことに気づいたのは良かったんです。しかし同時に気付かされました。
優れた女子になるための練習は…1人では出来ない。ということではないか!
そうです。この素早く反応する練習だけは、打ち合わせなしで相手と組んで、予測できないリードのタイミングや方向性に反応するような練習が必要なのです。
嬉しい矛盾
社交ダンスは相手がいなくても楽しめる。1人でも上達できる。相手と練習する時間がなくても自分を磨くために意識すべきことはたくさんある。これがシャドーマニアのコンセプトでした。
自分自身もシャドーに励みました。やればやるほど良い感覚がつかめるようになり、相手と組んで踊る時に自分のやるべきことがはっきりと見えるようになってきました。
ところが最近の出来事です。シャドーを極めてきたつもりが一周回って『相手がいないとうまく踊れない』と感じるようになったのです。
これは振り出しにもどってしまったのではなく、自分の中のいろんなものが成長した証だと思っています。
リードを待って後から反応することで、2人で踊る時特有のタイミングの取り方や2人のバランスをたくさん使うのですが、その心地よさを知ってしまうとシャドーしているときもその感覚を探すようになります。でもその感覚はまさに2人で踊っている時しか感じられないものなんです。
自分の中で『シャドーを完璧に踊る心地よさ』も『2人で噛み合って踊る心地よさ』には敵わないと思えるようになったんだと感じました。シャドーを推進するサイトのオーナーとして矛盾していますが嬉しい矛盾です。
シャドーマニアがカップルダンスマニアになろうとしています(笑)
それでもやはり2人でうまく噛み合ったダンスをするためにシャドーで練習すべき内容はたくさんあるので、2人で踊る感覚を大事にしつつもシャドーマニアとしてこれからも自分の感覚に向き合いつづけ、磨き続ける毎日を送っていきたいと思います。
《イベントのお知らせ》
うちの西島鉱治が総合プロデュースする新感覚社交ダンスエンターテイメント的パーティーのショータイムでいろいろ踊らせて頂きます。
見るだけでも楽しんで頂けると思うので是非『相手がいないと上手く踊れなくなってしまった』シャドーマニアのダンスを観に来てください(笑)