社交ダンスチャチャチャ スプリットキューバンブレイクとは
スプリットキューバンブレイクとは、 社交ダンスチャチャチャ に出てくるベーシックステップの一つです。男女が向かい合って両手を繋ぎ、左右に素早く開いて戻る動作を繰り返します。
シャドーは、ポイントをしっかり押さえることさえできれば、大体のステップを1人でも踊ることができると思っていますが、無類のシャドー好きな私でさえも唯一シャドーで練習したくないなと思ってしまうのが実はこのスプリットキューバンブレイクです。
カップルダンス特有の、お互いの体重やコネクションを利用することで速い動きができる社交ダンスですが、このスプリットキューバンブレイクは相手と助け合って踊るのがやっと!1人で踊るのはなかなか大変です。
そんな速い!辛い!大変!と敬遠されがちな忙しいステップ代表ですが、シャドーでもしっかりと自分をコントロールして踊る方法があります。
スプリットキューバンブレイクを1人で踊れば、パートナーのありがたみが身にしみること間違いないでしょう。
ニューヨークとの違い
スプリットキューバンブレイクは踊っている時の形がとてもよく似ていることから、「ニューヨークの速いやつ」とよく言われます。
確かに社交ダンスの チャチャチャ のテクニックブックを見ても、「ニューヨークを速く踊るような形で…」と書かれています。
しかし、実際はスプリットキューバンブレイクとニューヨークは全然違うものであり、その二つのステップの特性や相違点を知ることが、スプリットキューバンブレイクをしっかり踊っていくためには重要なことだと思います。
違うポイント①:タイミング
チャチャチャのニューヨークは、開いてから向き合うポジションに戻るところまでをカウントにすると2 3 4 & 1というタイミングで踊られます。
それに対してスプリットキューバンブレイクは2&3というタイミングです。
ビートの長さをクリアにイメージするためにそれぞれのタイミングをS(スロー)とQ(クイック)で言い表すと、
ニューヨーク:S S Q Q S
スプリットキューバンブレイク:Q Q S
となります。見てお分かりのとおり、踊るタイミングが違いますし体重を乗せた一歩一歩の足にいる時間の長さが全然違うのです。
違うポイント②:開いていく時の前進の種類が異なる違う
ニューヨークに開く時の前進はチェックドフォワードウォークと呼ばれ、「前進ウォークを途中でやめて後退する」という前進の仕方です。
それに対してスプリットキューバンブレイクで開く時の前進はチェックと呼ばれる「前進を止める」役割があるアクションになります。
用いられる前進の種類が違うと具体的に何が異なるのかというと、前進した足に乗せる体重の量と結果的に決まる「着地した足に対する軸の位置」が異なるのです。
ニューヨークは足の真上に背骨が乗っているような軸の位置であるのに対し、スプリットキューバンブレイクに用いられるチェックアクションは中間バランスで前進を止めるので体重は前足と後ろ足の間に位置しており、軸はどちらかというと後ろ足に残すような意識をします。
以上の2つの点を踏まえると、踊るタイミングと足に対する軸の位置が異なるというのは、もはや似ているのはボディのラインだけであり実際は全く異なる二つのステップと言っても良いのではないかと思います。
キューバンブレイクから踊り方を紐解く
では、スプリットキューバンブレイクの特徴がわかったところで今度は踊り方について考えていきたいと思います。
体の使い方は、スプリットキューバンブレイクの元になっているステップ「キューバンブレイク」からヒントを得ることができます。
キューバンブレイクはチェックした足を横に出してボールのまま体重をパートウエイトでかけてまたチェックに戻すという足の運び方をします。
これも速い動きのステップなので、多くのかたが足型だけを追いかけてきちんと踏み込んだ時のヒップやボディが使えないまま踊ってしまっています。
クカラチャの動画で最近お伝えした通り、足に対する体重の乗せ方が全部乗せるのか中間バランスで部分的に乗せるのかは関係なく、足に少しでも体重をかけるのであれば、踏み込んだ瞬間のヒップは一歩ずつきちんとセトリングとローテーションをするクカラチャのアクションをすることをお勧めします。
ですからチェックして足を横に戻してチェックするという動作の一歩ずつ全部、体重が乗ったらしっかりと骨盤を開く、「乗ったら開く、乗ったら開く…」と思いながら骨盤を動かしていきます。
スプリットキューバンブレイク実践編
キューバンブレイクの体の使い方が少しわかったらいよいよスプリットキューバンブレイクの動きに当てはめて踊っていきましょう!
とても展開が早い中で考えることも多めなので、考えずに体が必要な動作を行えるまで何度も練習!これに尽きます♪
私個人の感覚ではありますが、スプリットキューバンブレイクで開く瞬間に何を考えているかというと…開いた形を格好良くキメることではなく実は「戻るために床を押し返すこと」を意識しています。詳しくは動画の中でお伝えしていますが、素早く戻るために必要なアームワークと床を足でしっかり押す意識が重要だと思っているので、もはや「体を開く目的が、素早く戻るためである」という逆転の発想と言えるかもしれません。
ここからは、実際に動画を参考にしながら実践してください✨
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どんなに速いステップも、きちんと体を使い、必要なことを意識できれば2人ではもちろん、絶対シャドーでも踊れるはずです!
今までシャドーマニアでお伝えしてきたポイントを駆使してチャレンジしていただきたいです。
スプリットキューバンブレイクのシャドーをすると、パートナーのありがたみが身に染みます…
2人だとなんて楽に動けるのだろう!2人で踊るダンスって素晴らしい!
そんな気持ちになれる素敵でかっこいいステップです。
→ ※スプリットキューバンブレイクに必要なアームワークの基本を確認したい方はこちらをチェック!